ジャスティスリーグ、Justice League of America
|
|
いわゆるアメコミ、つまりヒーロー&ヒロインたちがヴィラン(=悪者)と戦うことを
主題としている海外コミックには日本の漫画と違うポイントがいろいろあります。
1人のヒーローを多数の作家が多数のエピソードで描いていることや、
現実世界とリンクしていること(9.11とか)、
ある作品がまったく別の作品に影響を及ぼしたりすることなどがそうですが、
やはり一番の違いにして魅力であるのは、作品間の大規模なクロスオーバーでしょう。
『バットマン』の1エピソードにワンダーウーマンが、ごく当たり前に登場したりする。
このアニメ『ジャスティスリーグ』は、そのヒーロー&ヒロインのクロスオーバーを
手軽に、かつ満足感ある形で、しかも面白く味わえる作品です。
ジャスティスリーグとは、DCコミックスのヒーロー&ヒロインが結集した正義のチーム。
多数のヒーロー&ヒロインが所属しています。
コミックで登場したのが1960年(ウィキペディア調べ)。
このアニメ版は2001年の作品。なので、コミック版とは若干設定が違います。
が、そこらへんの細かいことは無視しても大丈夫です。
アニメ版では上記のスーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンに加え、
グリーンランタン(ジョン・スチュワート)、ザ・フラッシュ、ホークガール、
そしてジョン・ジョーンズの6人が主要キャラとして登場。
各エピソードは1~2話完結型で、スーパーマンの宿敵ルーサー、
バットマンの宿敵ジョーカー、その他ありとあらゆるヴィランたちと
やたらスケールのでかい戦いを繰り広げるのがおもな流れです。
見どころは上述したとおりそのヒーロー&ヒロインのクロスオーバー。
“最強の男”スーパーマンのピンチを、
“ただの人間”(いちおう)であるバットマンが救ったり、
ヴィラン達のチームにジョーカーが乱入して大混乱になったりといった
燃えるかつ胸ときめくエピソードが満載。
ゲーム『ファミコンジャンプ』や『コナミワイワイワールド』(古い)で
人気漫画の主人公らの競演に胸躍らせた人なら、このノリが楽しめると思います。
もしくは『大乱闘スマッシュブラザーズ』とか。
もともと別の作品のヒーロー&ヒロインなので、
それぞれの正義の味方としての考え方や立場などが際立つのがまた面白い。
例えば、スーパーマンは清く正しいヒーローとして
自然とチームのリーダー役を買って出ることになるけども、
その高潔さを逆手に取られてヴィランに出し抜かれることもある。
バットマンは勝手な単独行動でメンバーに呆れられたりするけれども、
誰よりも深謀遠慮を張り巡らせて、チームに大逆転劇をもたらしたりする。
その他、アマゾネス族の代表と言う責務を負うワンダーウーマン、
火星最後の生き残りであるでジョン・ジョーンズ
最年少でお調子者で、たまにジョークがすべるフラッシュなどなど、
いろんなヒーローのいろんな顔が楽しめる。
言ってみれば、そう、ヒーロー&ヒーローの詰め合わせパックや!
なので、アメコミ入門者、アメコミ初心者にうってつけだと思うんですよね。
確かに、ホントのホント、いっちばん最初がこれだと
「え、こいつらもともと別の作品同士なん?」ってことにはなりかねないけど、
ストーリーは完全にアニメオリジナルなので、
ある程度の予備知識さえあれば、あとはすんなり視聴できるはず。
実際、自分もこれでいろんなヒーローやヴィランを知ったし。
冒頭で書いたとおり、アメコミは日本の漫画と違う点が多く、
英語が読める人でもストーリーを完全に理解するのには苦労します。
いわんや英語がわからん一般人をや。
そういう意味では、人気のヒーロー&ヒロインたちの競演を
ほぼ完全に独立したストーリーで楽しめるこのアニメの存在は貴重なのでは。
なお、本作はシーズン2まであり、
さらなるヒーロー&ヒロインが加わる『~アンリミテッド』も入れると、
全4シーズンが放映されました。(たぶん)
ただ、日本語版DVDではシーズン1の数エピソード分しかプレスされてないです。
なので、しっかり観たいという人は海外版のDVDにもチャレンジしてほしい。
上にある『Justice League of America: Seasons 1 & 2』および
『Justice League Unlimited: Complete Seasons 1 & 2』がそうです。
全編英語で、義務教育レベルの英語能力だとストーリー理解は難しいですが、
絵とおおよその単語、そのほかネット情報を駆使すれば、
何となく物語の概要はわかります。動画だけ観ても面白いし。
個人的にはバットマンの高度なツンデレっぷりを拝めるだけでも買い。
ジャスティスリーグ関連のDVDもっと買いたいなー。