HOTLINE MIAMI

 
開発元: Dennaton Games 
パブリッシャー: Devolver Digital

はい、ちょっとお休みしてましたからね、ごめんなさいしないといけないよね。
別に誰も待ってなんかいなかったって? うるせーバカ。

今回は初めてのPCゲームです。『HOTLINE MIAMI(ホットライン マイアミ)』。
自宅PCに今さらながらSteamを導入して、セールやってたので買ってみた。

どうやって紹介すればいいんだろう。すげー面白いけど、説明に困る。

ジャンルとしては見降ろし型の360度シューター。
SFCの奇ゲー『スマッシュTV』みたいな感じ。といって通じる人がいるかどうか。
グラフィックは8ビット風でレトロ&チープ。
とはいっても動きは滑らかだし、演出も細かいです。

1989年のマイアミを舞台として、けだるい、白昼夢的な雰囲気の中で、
謎の電話メッセージに導かれるままに、ロシアンマフィアたちをぶち殺しまくる。
ゲーム内容を乱暴に言うなら、ぶっちゃけそれだけ。

グルーヴィーでドープな、やたらとノリのいいBGMに合わせて、
ゴルフクラブでマフィアどものドタマをかち割ったり、ナイフで首を掻き切ったり、
マシンガンで蜂の巣にしたり、ショットガンで2人まとめて肉塊に変えたりする。
ステージごとに配置された敵を全員ぶっ殺せばクリアー。

武器を持っていれば大抵の敵は一撃で殺せるので、
十数秒の間にゲーム画面が血だらけになることも、ままあります。

じゃあ楽勝かと思いきや、このゲーム、自キャラも一撃で死ぬ。すぐ死ぬ。
しかも敵キャラの攻撃が結構、いや、かなりシビア。
ちょっと銃声をひびかせただけで、わらわらと何人も押し寄せてくるし、
遠くからでもこちらを見かけたらすぐに殺しにやってくる。だから死ぬ。何度でも死ぬ。

でも死んでもすぐリスタートできる。0.5秒もかからない。即復活。
だからまたすぐに殺して殺して、殺されて、殺して殺して、また死んだ。
このトライ&エラーが気持ちいい。
BGMのクオリティーの高さと相まって、軽くトリップ状態。マジで。中毒性あるよ。

何回もやるうちに、安全な場所や敵の巡回ルートが読めるようになり、
最終的にはスムーズに敵キャラを始末できるようになる。
そうすると全能感がハンパなくて、いろいろ脳内物質出そうです。

アクション部分では、かように麻薬的魅力を持っているんですが、
ストーリーもそれに劣らず狂っててナイス。

アブない殺しを指示してくる謎の電話メッセージ、
動物マスクをかぶっては、それを疑いもせず遂行する主人公、
何度も現れては不気味な警告を発するニワトリ頭、ウマ頭、フクロウ頭の3人。

ゲーム画面は常にちらついてるし、時おりノイズが走る。
明らかにありえない悪夢のような狂ったこの世界では、
まるでこれがゲームだと知っているかのように、“死ぬことを恐れるな”とまで助言される。

どこからどこまでが現実で、どこからどこまでが狂気なのか。
答えはプレーヤーの想像次第だけど、いちおうヒントは散りばめられていて、
本作の考察記事を読んだ時は、なるほどよくできてると感心しました。

まあ小難しいストーリー読解がなくても、ゲームとして原始的な魅力があります。
こういう開発コンセプトと実態に矛盾がないゲームは好き。
敵を殺して、殺されて、リスタートして、また殺して、殺されて、という。
(そして実はこの殺し・殺されこそがストーリーを読み解くカギだったりする)

プレイするにはSteamで購入するしかないですが、
マシンスペックは多少低くてもなんとかなるので、気になった方はぜひ。
全編英語ですが、ネット上に翻訳記事や翻訳動画も残っています。

おまけ。トレーラー。

BGMも最高にイケテルので、youtubeなんかで探してみてください。
サウンドトラック集も、同じくSteamで購入できます。