グランド・セフト・オートV (2)

はい、先週に続いてGTA5のお話。

前回の予告通り、オンラインモードについて。

いや、オンラインモードという言い方は語弊があるか知らん。

というのも、オンラインモードは『GTA Online』という

GTA5とは、まったく別個のゲームと見なしたほうがいいからです。

本作のオンラインモードは、単なるオンライン対戦でもなく、

またいわゆるCOOPプレイ(協力プレイ)でもないです。

文字通り、GTAのオンライン版。

自分だけのキャラクターを作成し、

ストーリーモードとそっくり同じマップに最大16人のプレイヤーが集い、

様々なミッションをこなしたり、公道レースしたり、デスマッチなどで戦いながら

ランクを上げつつ、お金も稼いでいく、というのがゲーム内容。

ランクが上がり、お金が手に入れば、

高価なスポーツカーや航空機を購入することもできるし、

豪勢なマンションをゲットすることもできる。

もちろん各種の銃火器も手に入る。

ただ、他プレイヤーと協力してミッションをこなすのも、

レースやデスマッチで対戦するのも、すべてはプレイヤー次第。

他プレイヤーと関わるのがメンドクサイというのであれば、

自動車を強奪して売り払ったり、あるいはコンビニ強盗など、

完全に1人だけでお金を稼ぐこともできる。

また、リアルでのコミュニケーションスキルがあるのなら、

フレンドから金銭を融通してもらうこともできるし、

DLCとしてゲーム内キャッシュを購入することも可能。(日本は未実装)

そしてもちろん、ランクも上げず、お金もかせがず、

ただぶらぶらとオンラインのロスサントスを探索してもいい。

時おり他のプレイヤーと銃撃戦になることもあるし、

何となく意気投合して一緒に空軍基地を強襲することもある。

要するに、何をするにもかなり自由ってことです。

メニュー画面に「ミッション」「デスマッチ」とかいった具合で

リストが並んでいるのではなく、

まずロスサントスという箱庭があり、そこをプレイグラウンドとして

たくさんの楽しめる仕掛けをほどこしている、そういうつくり。これがエライ。

GTA世界をアウトローとして生きている気分にさせてくれる。

確かにGTA5のキャラクターも多数登場しますが、

それはあくまでもミッションの依頼を送ってくるNPCとして。

ロックスター・ゲームズが描きたかったのはGTA5のオンライン版ではなく、

オンラインでのGTAだった、そういうことなんでしょう。

そしてそれは確実に成功しています。

ミッションの種類は結構豊富なので、飽きにくくなってるし、

同じミッションでも参加人数やプレイヤーが変われば、

まったく違う展開になったりもするし、違う役割を求められることもある。

敵CPUを足止めしたり、あるいは逃げ役となってブツを運んだり。

共闘している感はかなり高いと思います。

おまけにゆくゆくは銀行強盗ミッションまで

実装予定っつーんだから、いやあ夢が広がりますね。

まあ時おりバグったりフリーズしたりするし、

国内版と海外版で待遇の差を感じることもありますが、

それらをすべて差し引いても

“オンラインゲームとしてのGTA”の可能性を大きく広げている。

これまで少しでもGTAシリーズを楽しんだことがあるのなら、

ぜひこちらもプレイしてほしい。

ストーリーモードの主人公に感情移入するのとは違った感覚で、

GTAの世界観・コンセプトを味わうことができます。

ストーリーモードとオンライン、合わせて10つ星!