読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

読めよぉー。(´;ω;`)

あとプレイしたり、観たりしろよ。アメコミ翻訳はじめました。

Fables vol.5 "The Mean Seasons" (あらすじ翻訳3)

Fables vol.05 漫画(国外)

※『Fables』は、おとぎ話を題材にしたアメコミです。悪の勢力によって、おとぎ話の世界「ホームランドから追放されたさまざまなキャラクターたちが、現実世界で素性を隠しながら生活しています。キャラクターたちは自らをフェイブルズと称しています。

 

チャプター3「厳冬」

【シーン1】

ホームランド。風雪にさらされる城の一角に、白髪・白ひげをたくわえた筋骨隆々の初老の男性が立っている。そこへ小さい子鬼のような妖精がやってきた。

妖精「マスター! 姿見の泉をのぞいていたら、あなたの息子を見つけたんです! いやいや、正確には息子っていうか……」

 

【シーン2】

現世、ウッドランドビル前には十数名のフェイブルズたちが集まり、新市長のプリンスに抗議デモをおこなっている。それを抑える新しい警備主任のビースト。

ビースト「ダメだダメだ、解散して帰るんだ!」

群衆「プリンス市長は約束を守れ! 無料で変身魔法をかけてくれるって公約は、いったいどうなったんだ!」

ビースト「タウンの法律に反しているぞ。こんなに集まっていては、現世人たちに見つけられてしまうだろう」

群衆「市長が俺たちに会おうとしないからだ。面会のアポは全部断られている」

ビースト「それは調整役のブルーボーイがいないからだ。まだ新しい面会調整の方法を考えているところだから混乱続きだけども、じきにうまくいくようになる。この軋轢は一過性のものだと思ってもらいたい」

群衆はまだ納得しない。ファームが再び武装化して反乱をおこしたらどうするのかと、ビーストに問い詰める。ビーストは、近日中に個人もしくはグループでの市長面会の機会をもうけることを約束し、抗議を強引に解散させた。

群衆「がっかりさせないでくれよ、執行官」

ビースト「ああ、わかっている」

群衆を解散させたビーストは、執行官と呼ばれたことに気をよくしながらビルの中へと入っていく。ロビーには魔女のフラウ・トーテンキンダーがいた。

フラウ「あんたの呪いについての研究が、成果を上げつつあるよ。もうしばらくすれば、あんたは自分の意思に応じて、人間形態と野獣形態とに変身できるようになるはずだ。あんたの嫁さんの気分に関係なくね」

ビーストは、それが自分の仕事に役立つだろうと、フラウに感謝を述べる。

一方そのころ、ビジネスオフィスでは副市長になったビューティーがデスクで大量の書類を前に、頭を抱えていた。

ビューティー「ああもう、ああもう! この部屋もこの仕事も大っ嫌い。スノウはどうやってこれだけの仕事を効率的に回してたのよ!」

バフキン「そうだなぁ…フェイブルタウンが設立されるよりも前から、スノウはもともと為政者の家に生まれていたしなあ。トップの立場での振る舞いを何世紀も知っていたのかもしれないねぇ」

バフキンの口ぶりにビューティーは怒りを爆発させ、彼を追い払う。そこへさきほどのビーストがやってきた。ビーストはデスクで書類仕事をするプリンスに、ブルーボーイ失踪の件を報告する。明確にわかっていることは、彼がヴォーパル・ソードと姿隠しのマント、それとピノキオの体を持ち去ったということだけだ。

おそらくそれらのマジックアイテムを使ってホームランドへと向かい、ゼペットじいさんを見つけ、ピノキオを直してもらうとともに、本物の赤ずきんを助けるつもりなのだろう。ビーストはそう考えている。プリンスはデスクから立ち上がり、気分転換のためにフェンシングの練習スペースへと移動する。

プリンス「そういったたぐいのマジックアイテムを習熟するために、専用のトレーニング・プログラムが用意されているんだろ。だから我々も強力なアイテムを使いこなすことができる。そういえば先週、その書類をデスクで見かけた気がする」

ビースト「ええ、間違いなく先週、市長のデスクの上にありました」

プリンス「そうだった。姿隠しのマントを使いこなす練習についての書類だった。いや、まさかもしかして……ブルーが提出した書類だったのか?」

そのまさかだった。ブルーボーイはそうやって強力なマジックアイテムを持ち出し、ホームランドへと旅立ったのだった。

ビースト「恐縮ですが、もう1つ別の問題も報告しなければなりません」

聞けば、プリンスの屋敷(=かつての青髭の屋敷)で泥棒が発生したようだと言う。以前まで36の部屋が財宝で満たされていたが、 現在は35部屋しかないのだ。盗まれた総額は、およそ24億ドルないし60億ドル。

プリンス「億? 万の間違いじゃないのか!?」

ビースト「青髭はそれくらい金持ちだったんです。今のところ疑いがあるのはジャックです。彼はこの秋に街を出ている……」

プリンス「それならビグビーもスノウも、ブルーボーイも、その他何十名も街を出ていっただろう!」

ビースト「ええ。でもビグビーは、まずジャックを疑えと……」

 

【シーン3】

何日かが過ぎたある晩。ウッドランドビルの居住区画の一室。1人の老人が、暗い部屋に向かって声を荒げている。

老人「誰だ! そこにいるのはわかってるんだぞ、いたずらガキども!」

そのとき、老人がにわかに苦しみ始める。彼はのどを抑えて助けを求めるが、声にならない。そのまま床に倒れこんでしまった。

 

【シーン4】

タウンだけでなく、ファームにも雪が降り積もっている。スカンクとアライグマを中心に、議論が交わされていた。

アライグマ「トラックでタウンへ押しかけて、市長に変身魔法をかけてもらうように要求するべきだ!」

スカンク「それはよくない。市長はいずれやってくる。ハンサムな王子さまは、いつも最後にはやってくることになってるんだ」

アライグマ「なんでそんなこと言えるんだ?」

スカンク「絵本で読んだからな」

ローズは彼らの議論を尻目に、たまった郵便物を仕分けているスノウに話しかける。スノウによればフラウ・トーテンキンダーから奇妙な手紙が届いたという。手紙には、スノウの出産を祝う言葉がつづられていたが、「子供が7人だからといって、ラッキーナンバーだとは受け取らないように」と警告が記されていた。

ローズ「7人?」

スノウ「子供たちは6人でしょ。なんでこんな間違いをしたのかしら?」

ローズ「年寄りの偏屈バアさんのことだからね。そんなの放っておいて、子供たちを遊ばせている間、部屋でココアでも飲もうよ」

そう言ってローズは六つ子たちを括り付けているヒモの結びを解く。六つ子らは、鳥のフェイブルらに見守られながら、空へ浮かび上がっていく。

 

【シーン5】

同時刻、ウッドランドビル。シーン3で倒れた老人は、ミス・マフェットの夫、スパイダーだった。彼の遺体を、ビーストとスウィンハート医師が検分している。

スウィンハート「遺体を見つけたのは?」

ビースト「マフェットです。店を開けに行こうとしたところで見つけたそうです」

取り乱すマフェットを、フライキャッチャーが押さえている。スウィンハートは遺体を調べ、窒息死のようだが気管がつぶれておらず、首にも口にも鼻にも押さえつけたような跡がないことを指摘する。

スウィンハート「呼吸をふさぐような異物も見られない。検死するまでは何ともいえないな。正直なところ、どうやって死んだか見当もつかない」

 

【シーン6】

さらにそれから何日かが過ぎた。ビーストとフライキャッチャーが、オフィスで何やら話し合っている。

ビースト「スウィンハート先生の検死では、今のところ何もわからないそうだ。ただ、それとは別に、君にいいニュースがある。このビグビーのファイルを読んだ。フライ、君のことが記録されている」

フライキャッチャー「あれこれの悪事を犯したからね」

ビースト「どれも犯罪とも呼べない、小さなものだ。ビグビーは君を何年も奉仕活動に従事させていた。私の知る限り、ハエを食べたからという理由で、ビグビーは君を何十年も床掃除とビルメンテナンスの仕事をさせていた。これは卑劣なやり方だ。私はこうした方法はとらない。というわけで、この瞬間、君の奉仕活動で罪はすべてつぐなわれた。おめでとう、フライ。君は自由だぞ。行ってよし」

フライは戸惑いを隠せない。反論しようとするが、ビーストは彼に構わずに話を進める。この処置によってフライは新しい職に就くことも可能になり、今までのようにビル地下のボイラールームに住む必要もなくなるのだという。ビーストに背中を押される形でオフィスから出されたフライは、気落ちしたままボイラールームに向かう。

フライ「ホームレスになっちまった。どこへ行けばいいんだ…」

 

【シーン7】

一方そのころ、ファームでは動物たちが騒いでいる。スノウとローズも彼らに呼ばれ、建物の外へ出てくる。

動物たち「誰か来た!」「侵略だ!」

ローズ「クラーラ、赤ん坊たちをガードして!」

スノウ「今度は何なの!?」

集まった動物たちの視線の先には、1人の男性が立っていた。シーン1で出てきた、白髪・白ひげの偉丈夫である。

北風「お初にお目にかかる、逃亡者諸君。私の名前は北風。ビグビー・ウルフの父である。さて、孫たちに会いたいのだがね」(続く) 

Fables Vol. 5: The Mean Seasons (Fables (Graphic Novels))

Fables Vol. 5: The Mean Seasons (Fables (Graphic Novels))