リベリオン
『リベリオン』は、映画としてはB級です。
ストーリーは『華氏451度』とか『1984』の影響が大きすぎだし、
役者の演技も正直グッとくるほどの感動はない。
さらに、俺は気付かなかったけど、演出上の凡ミスもある。
ま、主役がクリスチャン・ベールっていうのはファンにはポイント高いだろうけど。
だけどもある1点がそれらすべてを帳消しにしてくれます。
すなわち、ガン=カタ! Wooohoooo!!!!
本作は、感情を持つことが禁止された世界で(以下略)、
こうして主人公のプレストンは、反逆者として体制に戦いを挑むことになる。
その中で登場するのガン=カタ。
これは、2丁拳銃によるゼロ距離射撃と東洋武術の“型”を組み合わせた近接戦闘術で、
舞い踊るような様式美的体捌きと、
バチバチバンバンいう激しい銃撃の妙を存分に味わえるという、
まさに男子が抱く「超カッケー!」を体現したようなガジェット。
このガン=カタを使った戦闘シーンが非常に胸躍るものとなっており、
視聴者を(おもに男子を)、うおっ! とさせてくれるのです。
まあ細かいことはいいんだよ。百聞は一見にしかず。見や。
※映画の見どころがほぼ全部出てます。注意。
お互いの腕が届くほどの近距離で、相手の銃口を避け・また逸らしつつ、
こちらの銃弾を「絶対に外しえない距離から」叩きこむという、
なんともクールでスタイリッシュかつ美意識にあふれた戦い。
デタラメでしょうか。そうかもしれない。でもいいんです。カッコいいから。
このガン=カタ、アニメやゲームなど
いろんな映像作品にオマージュされていているそうな。
そういう意味では、ひとつの要素というより、発明といってもいいと思う。
つまり、ガン=カタがあれば、銃という遠距離武器を使いつつも、
“1つの画面に主役とボスの戦闘シーンを大きく映すことができる”わけ。
さらに、「最後は肉弾戦」にこだわる必要もなく、
肉弾戦でないからクリスチャン・ベールみたいな細身の体型でも
戦闘シーンに違和感が生じない。
むしろ細身のほうが、映像のスピーディーさに磨きがかかる。よりクールになる。
とまあ、口からデマカセ並べ立ててみましたけど、
ともかくガン=カタを発明した時点でこの作品はもう“あり”なわけで、
心に中学生男子の精神が眠っている人はつべこべ言わず観るべきだと思います。
真似したくなるくらいカッコいいよ。ホント。