さくらんぼ論理

『グルームパーティー』に続いて2回目の登場です、川島よしお
今回は『さくらんぼ論理』。同じく秋田書店

4コマ漫画ですが、内容はかなり下ネタ寄りとなっています。

『グルームパーティー』も少年誌連載にしては下ネタ成分多めだったんですが
(いや、週チャンだからそうでもないのか)、
本作はヤングチャンピオンに掲載された作品ばかりなので、
グルパーよりさらに下ネタだらけです。掲載作約150本中、80~90%は下ネタ。

なんだけど、別にヌケるわけではない(ヌケる人もいるだろうけど)。
エロが目的ではなく、やっぱり笑わせることを主旨としているので、
あくまで“下ネタ”であるという一線は踏みとどまってます。

具体例をあげると
・お守りとして赤いちぢれ毛を渡す赤毛のアン
・全裸女子野球
・あそこが二刀流の宮本武蔵
・パンツのにおいを頼りに母を訪ねて三千里を歩くマルコ
・北極?で凍りつく女子の野ション
・ガリバーのオナニー
・男湯に描かれた女体富士
・よせてさしあげますブラ
・舟がディルドー    ……などなど。

特に、ヨシ江はん(じゃりチエ?)が登場するいくつかのネタはグッド。
転んでパンツ丸見えで顔真っ赤にして「あらららららららら」とか、
下着で海岸を駆け回ったりとか、ああいう妙齢の女性に対する萌えってあるよね。
たまに西岸良平の絵になったりもする。

川島よしおならではの、ペーソスの効いたオチや、余韻を楽しむようなコマ運びは健在。
それだけに、文章で説明しずらい面白さではある。
が、作者の他作品がハマった人や、4コマ漫画が好きな人なら楽しめるはず。
まあそうはいっても、前述の通りほぼ全編下ネタなので、ケッペキ症気味の方は注意。
でも面白いよ、落語的な味わいがあるので、スルメのように何度も楽しめる。

それはそうと、巻末に「第2巻もよろしくネ」ってあるから、
もう10年以上も待ち続けているんだけど、
いっこうに続きが出る気配がないのはどういうことですか、秋田書店さん。