The Legend of Korra - Book one : AIR 日本語ストーリー紹介(4)

The Legend of Korra のストーリー紹介です。今回はBook Oneの全12エピソードのうち、エピソード9と10を紹介。ネタバレ注意でお願いします。

 

●エピソード7 "Out of the Past"

ブラッドベンディングによってコラを拘束したタラク。彼はコラを共和城からほど近い山奥の小屋へと連れていく、頑丈な金属製のロッカーへと幽閉した。

翌朝、テンジンの自宅で電話が鳴る。テンジンは、恐ろしい出来事が起きたと聞かされ、急いで評議院のホールへと向かう。そこには、ケガの手当を受けているタラクがいた。テンジンに対し、タラクは虚偽の報告をする。彼が言うには、昨晩、仲間たちを開放するよう抗議にやってきたコラが、イコーリストたちに拉致されたというのだ。

一方、署長の座を退いていたリン・ベイフォンは、ラジオニュースによってコラが拉致されたことを知る。リン再びメタルベンダーのスーツに身を包み、警察署をおとずれ、そして拘禁されていたマコ、ボリン、アサミの3人を解放した。その後、4人はテンジンのもとをおとずれる。テンジンは、リンが療養を中断してまで行動を起こしたことに驚くが、彼女は「コラを探すことのほうが重要だ」と言う。

コラを探すなら、セオリー通りに地下からだとリンは言う。ボリンもその考えに同意した。彼が言うには、かつてイコーリストたちが自分を拉致した際も、地下トンネルを使って移動していたそうだ。

コラは、タラクに監禁された狭いロッカーの中で悪戦苦闘していた。叫んでも箱を叩いても、助けがくる気配はないため、テンジンの示唆に従い、瞑想を始める。しばらく精神を集中させると、アバター・アンの過去の姿が目の前に広がっていく。

過去のビジョンの中で、中年になったアバター・アンと、共和城の警察署長トフ・ベイフォン(リンの母)が親しげに会話している。話の内容によれば、犯罪組織のリーダーにして殺人犯のヤコンの容疑が固まり、逮捕のめどが立ったという。その後、アンとトフは、目撃者の証言にもとづきヤコンを逮捕する……。ビジョンはそこで途切れるが、コラは過去のアバターとのつながりを持てたことを喜ぶ。

テンジン、リン、マコ、ボリン、アサミの5人は共和城内のトンネルを捜査している。リンの振動探知により、秘密のトンネルが見つかったのだ。アサミは、マコがコラの捜索に集中していることに気づき、ボリンに「コラとマコの関係はどうなのか?」とたずねる。ボリンは、「2人は一度だけキスしたことがあるけど、大したことじゃない」と告げる。しかしアサミは彼の言葉に納得できず、落ち込む。

しばらくのち5人は、バイクに乗ったイコーリストがトンネル内を走行しているのを目撃する。そのあとをつけると、イコーリストたちの地下基地にたどり着いた。リンは振動探知により、かつて捕らえられてしまった自分の部下たちを見つける。しかし彼らは、すでにアモンによってベンダー能力を奪われたあとだった。

マコはイコーリストを1人捕らえ、コラの居場所を聞き出す。しかしそのイコーリストが言うには、コラを捕らえたことも、評議院を襲撃したこともないという。リンはどの部屋にもコラがいないことから、その言葉が事実かもしれないと考える。ではなぜタラクはそんな嘘をついたのか? テンジンは、タラクこそがコラを拉致したのだと推測する。基地内に侵入者警報が鳴り響き、捜索はそこで中断される。5人は、救出したリンの部下たちとともに、地上へと脱出する。

コラはまだ瞑想を続けていた。ビジョンの中では、逮捕されたヤコンの裁判がおこなわれている。議長を務めるのは、トフと同じくかつてアバター・アンとともに戦ったサカ。検察側は、目撃者らの証言をもとに、ヤコンが禁じられたブラッドベンディングの技を犯罪に悪用していることを追及する。ヤコンの弁護人は、「ブラッドベンディングが非常にレアな能力であり、かつ満月の下でなければ使用できない。そんな可能性があり得るはずはない」と異議を唱える。

討議ののち、サカは裁判員たちに説明する。「かつて自分は奇跡的な偶然が重なってとある火のベンダーを倒した。また、トフも不可能と思われていたメタルベンディングの技を発見した。ブラッドベンディングの使い手はたしかにレアだが、皆がありえないと考えることをやってのける人物は存在する。そしてヤコンこそが、まさにそれだ」と。結果、評議院はヤコンに対し無期刑を言い渡す。

判決後、ヤコンが不意に立ち上がると、突然サカの体の自由が奪われる。トフはすぐにブラッドベンディングだと気づくが、彼女の体も硬直してしまう。ヤコンは、アンを含む室内の全員をブラッドベンディングで動けなくし、逃亡を図る……。

地下基地から脱出したテンジンら5人は、評議院へと向かい、タラクに面会する。テンジンは、タラクがコラをどこかへ拉致したのだと追及するが、当然ながらタラクはそれを否定する。それを陰から見ていたのが、タラクの秘書だった。彼はコラがタラクの部屋を訪れた夜、2人の戦いの様子を目撃したと証言する。

タラクはそんな証言に信ぴょう性はないと批判する。リンが「なぜ今になって打ち明けたのか?」と問うと、秘書は「タラクのブラッドベンディングが怖くて、話すのをためらっていた」と告げた。ショックを受けながらも、テンジンはコラの居場所をタラクに問い詰める。しかしタラクのブラッドベンディングによって、全員が気を失ってしまう。その後、一同が目を覚ますと、タラクはすでに逃亡していた。

コラはさらに瞑想を続けている。ブラッドベンディングによって裁判の席から逃亡したヤコン。ヤコンは逃げながら、いつか戻ってきて必ず共和城を支配してやると宣言するが、アバター・アンがそれを追跡する。ヤコンの強力なブラッドベンディングによって一時的に体を操られるも、抑制していたアバターの真の力(アバターの境地)を覚醒させたアンは、それすらも跳ね返す。アンは土の技でヤコンを捕らえ、ベンダー能力を永遠に消去した……。ヴィジョンはそこで終わり、コラは、アバター・アンがタラクのことを警告していたのだと理解する。

ちょうどそのとき、タラクが戻ってきた。彼はコラに対し「お前のせいで何もかもめちゃくちゃだ」とつぶやく。ヴィジョンを見たコラは、タラクがヤコンの息子だと気づく。タラクはその指摘を認め、父のように犯罪者として共和城を支配したかったのではなく、救世主として共和城を手中に収めたかったのだと話す。

タラクは、コラを人質に取りながら新天地で仕切り直す予定だったが、そのとき小屋に誰かがやってくる。見ればそれはイコーリストたちと、そのリーダーであるアモンだった。アモンはタラクに向かい、「平等化の時が来た」と告げる。それに対し、タラクはブラッドベンディングで応える。イコーリストの戦闘員たちが倒れる中、しかしアモンだけは平然としている。「貴様はいったい何なのだ」。タラクの問いに対し、アモンは「私は“答え”だ」と告げる。そしてタラクを抑え、そのベンダー能力を奪った。

コラを安全に捕らえるため、イコーリストたちは電気ショックグローブを使ってロッカーに電撃を流す。内部からは叫び声が聞こえるが、コラはロッカー内の横棒を使って自身の体を吊り上げ、電撃を回避していた。ロッカーの扉が開けられると、コラはすぐさま飛び出してイコーリストらに攻撃。タラクを連れ去ろうとしていたアモンらの攻撃から逃れつつ、共和城に向けて下山する。途中、疲れから倒れてしまうが、彼女を探し続けていたナーガに救助される。

ナーガに背負われて、コラは共和城に戻って来た。テンジンとリンは、どうやって逃げ出してきたのかと質問するが、マコはそれをさえぎり、コラを抱きかかえる。コラの無事を喜ぶマコに対し、コラもまたマコがいてくれて嬉しいと述べる。マコはコラの顔をなでて、もう安心だと元気づけた。

 

●エピソード10 "Turning the Tides"
テンプル島で拉致時の疲れと傷をいやすコラ。テンジン一家とマコらとともに昼食を取りながら、脱出時の様子、タラクが犯罪王ヤコンの息子であること、アモンによってベンダー能力を奪われたことを話す。テンジンとリンは、ヤコンの息子なら満月以外の時でもブラッドベンディングが使えてもおかしくないと話しつつ、評議員でもある彼がアモンに捕らえられたことにショックを受ける。

キッチンではテンジンの妻・ペマとアサミが食器を洗っている。ちょうどそこへマコがやってくる。アサミは、マコのコラに対する気持ちについて問い詰めが、マコは煮え切らない答えしか返さない。

テンジンはリンに対し、評議会に出ている間、島に残って子供たちと妻を守るよう頼む。テンジンはスカイバイソン(空を飛ぶ巨大なバイソン)に乗って共和城へ向かうが、すでに評議員はイコーリストらの襲撃を受け、テンジン以外の評議員も全員捕らえられていた。空からはイコーリストの飛行船が爆弾を落としている。

テンジンは急きょ警察署へ向かい、署長のサイカンと話す。サイカンいわく「警察の人員リソースでは、イコーリストたちの攻撃に対してカバーしきれない」。テンジンは、連合共和国の軍隊「連合軍」への出動要請を無線でおこなうようサイカンに伝える。しかしそのとき、室内にガスが立ち込める。テンジンはサイカンら警察署員を誘導して署から避難する。

警察署の外には、多数の装甲メカとイコーリストたちが待ち伏せしていた。装甲メカの電磁石によって、鉄製スーツを着た警官たちは拘束されてしまう。テンジンも孤軍奮闘するが、多勢に無勢。あわや捕らえられてしまうかと思われたその瞬間、コラとその仲間たちが駆け付け、イコーリストたちを撃退。テンジンの危機を救った。その様子は、上空に浮かぶ飛行船からも見られていた。飛行船内にいるヒロシ・サトウは、アサミがアバターとともに戦っているのを見て嘆く。それを見たアモンは、もうすぐ娘を取り戻すことができるだろうと話す。

テンジンはコラたちと合流し、テンプル島へと帰還する。すでにイコーリストの飛行船が島に着陸しつつあった。島ではリンと、島を守る白蓮会(どの国家にも属さない秘密組織。前作から登場)のベンダーたちがイコーリストらの攻撃をしのいでいた。混乱の中、以前から妊娠していたペマが産気づく。産婆らに守られて、ペマは建物の中に避難する。テンジンの子供たち─―ジノーラ、イッキ、ミーロの3人も気の技を使ってイコーリストを撃退していく。

そこへテンジン、コラたちが到着する。「子供らにも戦わせたのか」とテンジンはリンに問うが、リンは「自分の子供を誇りに思うべきね。彼らがいなければ負けていた」と言い返す。

ペマのもとへ駆け付けると、ちょうど新たな男の子が生まれたばかりだった。テンジンはその子をローハンと名付ける。ジノーラたち3人も新たな弟の誕生を喜ぶが、すぐにイコーリストによる追撃が始まる。

テンジンは家族とともにスカイバイソンに乗って一時避難することを決定。リンもまた、気の技のベンダーたちを守るために彼らに同行することに。テンジンはコラに「3日もあれば連合軍が到着する。それまで隠れているんだ」と伝える。そして自分たちも必ず戻ってくること、戻って来たときこそ、この戦いの潮の変わり目となるだろうと諭す。

コラとマコ、ボリン、アサミがナーガの背に乗って脱出の準備をする間、白蓮会のベンダーたちがイコーリストたちの攻撃をしのぐ。アモンの側近がコラたちを追跡するが、ナーガの活躍で辛くも逃げ切ることができた。

上空では、テンジンたちの一家をイコーリストの飛行船2隻が追撃している。飛行船からは捕縛ネットが射出され、テンジンたちをスカイバイソンごと捕らえようとする。逃げ切れないと悟ったリンは、「何があってもこのまま飛び続けて」とテンジンに伝え、鉄製ワイヤーで飛行船の上に飛び移る。メタルベンダーの能力で金属製の尾翼を破壊し、飛行船を墜落させるリン。同様に墜落させようともう1隻の飛行船へと飛び移るが、イコーリストらに阻まれ、逆に捕らえられてしまう。その様子を見ていたミーロは「彼女は僕のヒーローだ」とつぶやき、テンジンも悲しげに同意する。

コラとチーム・アバターは無事にテンプル島を脱出し、共和城の海岸へとたどり着いたものの、島は完全にイコーリストらに制圧されてしまった。テンプル島でアモンは「コラの行き先を教えれば、ベンダー能力はそのままにしておこう」とリンに持ち掛けるが、彼女は口を割らない。アモンはリンのベンダー能力を奪い取った。

連合軍の将軍にして火のベンダー、アイロー(前作にも登場したズーコの孫、火の国の女王・イズミの息子)は、共和城が侵略攻撃を受けているとの知らせをコラから受け取る。アイローは3日で共和城に到着すること、そして必ず彼女とともに共和城を取り戻すと伝えた。