そりゃもう、工夫するしかないだろ。
もっかい言う。越えられない才能の差を超えるためには、努力しても埋められない穴を埋めるためには、工夫するしかないのだ。頭の良さで勝負するってことではないよ。できるやり方、どうにかするやり方、自分にあったやり方を見つけるために、ある知恵も・ない知恵もしぼれってことです。使えるものは全部使え。
具体的には ①人や道具を頼れ
特に何もせずとも、決まった時間に目が覚める人がいます。これは才能。決まった時間に起きる生活を繰り返して、自然とその時間に起きられるようになった人もいます。これは努力。
で、工夫する人は、目覚まし時計をかける、しかも必ず起きるように2~3個セットする。別に目覚まし時計じゃなくて、誰かにモーニングコールを頼んでもいい。朝起きるのは変わらず苦手なままでも、とにかくまず目は覚めるだろ。これと同じように、「できないことはできない」んだから、何かほかの力を拝借しろ。
今の時代、スマホやPCの力を借りるのが一番身近だ。別に専門的なソフトじゃなくていい。スケジューラー、タスクシート、音声メモなど、簡単なアプリでも適宜使いこなせば仕事のやり残しやアイデアの記録忘れがなくなる。特にスケジューラーは活用すべき。脳のメモリ節約につながる。
具体的には ②時間を管理しろ
時間があればあるほど、工夫できる余地が生まれる。時間をただ過ぎるに任せるのはNG。意識してコントロールできるようにする。細かな具体的方法は以下。
- 各作業や工程に自分がどれほどの時間をかけているのか、把握する(大事)。
- 5分でも3分でも、空いた時間にやれる仕事を見つけておく。ちょっとした掃除でも、頭の中で次の予定を組むのでもいい。
- キツキツ、ギリギリの予定は組まない。余裕を持って・最悪の事態を想定して計画を組む。そのためにも前倒しで進める意識が必要。
- 「いつまでに終わらせるか」じゃなくて「いつから始めて、現実にいつ終わるか」を意識する。実際にやってみてその時間内に終わらなければ、あらためて上記1の見直しをしろ。
今のところ時間だけは万人に同じだけ与えられている。時間があれば才能の差もひっくりかえせるかもしれん。
具体的には ③適した環境を作り、そこに身を置け
例えばダイエット。
運動する必要があるんだけど、スポーツクラブには入るな。どうせ三日坊主で辞めるんだから。それよりまず電車の定期券を捨てろ。次に自転車を買え。そしてチャリで会社に行け。ソファーもイスも座布団も捨てろ。エアロバイクを買ってそれに腰掛けろ。食費は1か月分、全部まとめてプロテインやオートミールなどを買え。買い食いが心配なやつは、余計な小銭を持つな。体重計は玄関か洗面台の前に置け。体重データをスマホに転送してくれるやつだと、なおいいかもな。
まあこれは極端な例だけど、とにかく、成し遂げたい何かをなすのに最適な環境というものがある。それを構築しろ。「いやがおうでも努力せざるを得ない環境」や「自然とそれができる環境」を目指せ。
具体的には ④勝てる土俵を見つけ、そこで勝負しろ
一番むずかしいかもね。例えば……
- 美麗なイラストでは神絵師に勝てないから、あえて政府広報に使われるような素朴な絵柄のイラストを強みにする。
- 人を感動されるような文章のセンスはないけど、とにかく締め切りだけは必ず守ったうえで納品して、しかもギャラも良心的。
- 営業スキルはいたって普通だけど、ビジネスレベルでの英語の読み書き・スピーキングができる。
みたいな話。「競うな 持ち味を生かせッッ!」のひと言で済む。
でも競いたがるんだよね、みんな。そういう場合、競うことが目的化しちゃっていることがほとんどなので、最終的にどうありたいのかを自覚することが大事。「いや、どうしても競いたい」ってんならそれはそれでいいけど。
おわりに
「才能がないな」と気づいたら努力しろ。「努力できないな」「努力するのが面倒だな」と一瞬でも思ったのなら、その瞬間から自分は凡人だと自覚しろ。凡人だと自覚したら、工夫しろ。やればできるなどと思うな。やった努力はだいたい実るけど、明日の自分が努力する確証はどこにもない。未来の自分を当てにするな。
凡人が「天才」や「努力の鬼」に打ち克つには、工夫するしかない。工夫することは、怠惰な人間が生き残るすべである。